Lenovo ThinkPad E585 を価格.com限定モデルの最小構成で買ったのでレビューします。SSDへ交換したり、ファンの騒音やTPFanControl を使った静音化やスペックの話をします。
はじめに
このパソコンはwindowsを搭載した15インチノートパソコンであればかなりおすすめです。アイドル時はファンは回りません。初期設定では閾値が低いのでファンがすぐに回りうるさくなりますが実は「TPFanControl (TPFC)」というファンコントローラーが使うことができ閾値を変えて静音化することができます。
日本では「The比較」レビューがしっかりしているので読んでください。
E585の構成
私が購入したモデルはカスタマイズ可能なところで「HDD500GB」「メモリ8GB(1枚)」「SSDなし」「45W ACアダプター」で約5万円です。私が買ったモデルにケチを付けるとしたらメモリの構成を「8GB(4+4)」にしておくべきでした。買った当時は16GB(8+8)にする予定でしたが気分は変わるものです。AMD Ryzen 2500Uの特性でVega 8 GPUの能力がメモリに依存するからです。デュアルチャンネルと比較するとゲームでは平均2割ほど変わります。
今はどうやら「SSDなし」で「HDD500GB」の構成はできないようです。「45W ACアダプター」と「65W ACアダプター」のどちらがいいかというのは何をするかによって変わります。Ryzen 2500Uを搭載したノートパソコンは最大で45Wほどの消費電力があるからです。私はそうした事に使う予定は全く無いのでサイズの小さい「45W ACアダプター」を選択しました。クーポンで安くなるので必要なものを選択してください。下記のURLはRyzen 2500Uを使ったHP社のモデルレビューです。詳しいのでおすすめします。
45W ACアダプターでは容量を超えるモデルもあります。
こちらは超えません。
これはE580モデルです。外観の詳細はこれをみるといいでしょう。
E585の外観
Apple MacBookAir13とサイズの比較です。
プリントスクリーンキー(PrtSc)が右下Ctrlの隣という変な位置にあることとエンターキーの左隣2列が窮屈なことFnキーと左CtrlがMacと同じ配列で逆(変更可能)なことが気になります。問題ありません。
左側にUSB Type-Cの充電ケーブルがさせます。USBも十分です。なぜかmicroSDです。右側のUSB端子は硬いのでマウスの受信機を刺すとペンチで引き抜くことになります。
CPUクーラーの排気口はMacと同じ画面の下です。これがもし左にあれば最悪でしょう。
ほぼ180度まで開けられます。ここまですると液晶が傷つかないか不安です。
45W ACアダプターはMacの45W ACアダプターと比較です。縦長なので小さく見えます。
IPS液晶です。若干暖色系のようです。この画像からはわからないので最低限セットアップをしてリカバリーを作りましょう。
バックアップ
バックアップは16GBで十分なので転がっていたUSBメモリを使います。
Lenovo デジタル・ダウンロード・リカバリー・サービス (DDRS)があるのでそこからリカバリーデータをダウンロードして復元します。
USBRecoveryCreatorを使って復元用USBメモリを作ります。2時間ほどかかるので寝て待ちましょう。
Downloadsに復元用USBメモリを作る元のデータが保存されます。これらは再使用可能なのでバックアップしておくといいです。Lenovoからのダウンロードは1度限りだからです。
復元中の画面です。1時間ほど待っていると完了します。詳細はDDRSを読んでください。
分解
分解の前に今回の目的は480GBのSSDを入れることです。SanDisk製なのできっと大丈夫でしょう。以前crucial製のSSDを使った際はコイル鳴きにあってしまったのと安くなかったので選びませんでした。

SanDisk 内蔵SSD 2.5インチ / 480GB / SSD PLUS / SATA3.0 / 3年保証 / SDSSDA-480G-J26
- 出版社/メーカー: サンディスク
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- メディア: Personal Computers
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ネジは取り外すことができないので途中まで外します。裏面に見える全てのネジを外します。ゴム足の下などにはネジはないので安心してください。
安物の修理用ツールキットを使って開けていきます。

Zacro 18 in 1携帯修理ツール 開腹用ツールキット スマホ/iPhone用工具
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- メディア: エレクトロニクス
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ツメはちょっと固めですが壊れることはないのでグイグイ開けてください。(自己責任でお願いします)
外したらこんな感じに取れます。
HDDは東芝製の7200rpmです。当然ファンよりうるさい代物なのでこれを使うというのはやめたほうがいいです。熱くもなります。
ちょっと奥へ押し込んでから外します。ネジなどはないのでツールフリーです。
裏には放熱フィルムが貼られています。SSDには必要ありません。カバーを外してSSDへ付け替えます。
HDDの時とカバーの向きが逆です。写真を撮った後に気づきました。もしかしたらこっちのほうが取り出しやすいので正しいのでしょうか。あとは手順を逆にたどって蓋をすると完成です。グリスの塗り替えは買ったばかりで新鮮なのでしません。リカバリーはさっきバックアップを取ったUSBメモリを刺して1時間ほど待っていると工場出荷状態になります。
ファンのノイズ
ノートパソコンと言ったら買って起動するまでファンがうるさいか静かそう言ったことはデータわかりません。このノートパソコンThinkPad E585はTPFCを導入すれば間違いなく静かです。SSDモデルは私のMBA13より静かで排気口に耳を擦り付けても無音です。
- アイドル時
E585のアイドル時のファンの音は聞こえない😁外の救急車のほうがよく聞こえる😱 pic.twitter.com/Ajrcxbbset
— popupmlv@相互フォロー (@popupmlv24) 2018年10月16日
- 作業時
これはファンが回りだす閾値が45-48度あたりなのですぐに到達するでしょう。
E585のそこそこの騒音なにかしてるときはこのくらいの音になる🤕静かではない🙃TPFCでファンをコントロールするとここまでファンは回らなくなる👍 pic.twitter.com/ubvCFrZxMD
— popupmlv@相互フォロー (@popupmlv24) 2018年10月16日
最初はファンが止まっています。途中からファンが回りだす音が聞こえ回転数が徐々に上がっていきます。動画を短くしているのですが、この後も数分はファンが止まりません。
E585とシネベンチで遊んでみた🤗BIOS標準のファンの音😱 #ThinkPad pic.twitter.com/sn3p37TTeh
— popupmlv@相互フォロー (@popupmlv24) 2018年10月16日
E585でTPFanControlを有効にした場合のシネベンチ😳BIOSのファンコントロールより早くファンが停止して無音になる🤗すごくいい😽 #ThinkPad #ファン #静音 #ノートパソコン pic.twitter.com/zlpDg164tf
— popupmlv@相互フォロー (@popupmlv24) 2018年10月17日
ベンチマーク(最大のプロセッサ状態:99%)
これは電源オプションの詳細設定で「最大のプロセッサ状態」を99%に設定したときです。これを設定したからと言って静かになることはないので、後述するTPFanControl (TPFC)でファンの静音化をおすすめします。
使用率は最大84%で固定されます。
Ryzen 2200U に毛が生えた程度まで下がります。最大出力を下げたからと言って最大温度は60度前後まで下がりますがファンが静かになることはありません。やるだけ無駄です。
TPFanControl (TPFC)でファンの静音化
山場は分解とTPFCによるファンの静音化でしょう。ハードウェアの出来はかなりいいのでケチのつけようがないです。なによりファンコンが使えるからです。TPFCはここからダウンロードしてください。2015年に開発が終了していますが、E585では使えます。「tpfc_v062.zip」を使うことにしました。
https://www.staff.uni-marburg.de/~schmitzr/tpfc.html
設定はここのサイトがおすすめです。
TPFanControl richtig einrichten – ThinkPad-Wiki
インストールが完了すると縦長の設定画面が表示されます。
タスクトレイアイコンも追加されます。
iniを編集することで設定を変更できます。変更した項目はこのくらいです。
Hotkeys=0 SlimDialog=0 ProcessPriority=4 StartMinimized=1 SecWinUptime=120 SecStartDelay=60
SlimDialog=0にすることで横長の設定画面になります。BIOSを選択すると標準のファン設定になります。Manualは手動でファン設定をします。0は止まった状態で7が最大です。64は緊急モードになります。
Smart設定はiniのSmart Modeの設定を使います。BIOS標準のファンコンでは45度を超えるとファンが一定時間回ります。Smart設定では65度になるまでファンが回りません。また60度を下回った時点ですぐにファンが止まります。Ryzen 2500Uはアイドル時の発熱は50度前後なのでBIOS標準の設定で電源をさしている場合は少しの作業でよくファンが回るでしょう。今回は「Level=90 64」を「Level=85 64」に変更したものを使いました。
// Smart Mode 1 Level=60 0 Level=65 1 Level=75 3 Level=80 7 Level=85 64
設定を変えてからはブラウザを使用したりなど日常作業ではほとんど回らなくなりました。TFPCを有効にしたときのシネベンチのノイズレベルはいずれ測定します。(忘れていました)
ベンチマーク(TPFC)
電源オプションは冷却ポリシーをパッシブ設定にしておきます。私の好みです。
CPUの温度が95度を超えた瞬間に休止状態になります。TPFCで設定したファンコンがキチンと動作するか確認するためにシネベンチを使いました。ちょっとCPUスコアが振るわないように見えるのは冷却ポリシーをパッシブ設定にしているからでしょう。
Windows Updateの延期
E585はそのまま買った場合、Windows10 Homeになります。設定からはアップデートの延期はできないのでグループポリシーをインストールして設定する必要があります。参考にしてください。グループポリシーはProの場合は標準で使用することができます。Homeの場合はインストールすることで使用することができます。
さいごに
ThinkPad E585のレビューでした。レビューサイトでは騒音のことは詳しく取り扱わないのが困ったものです。ThinkPadシリーズはTPFCを使うとファンを止めることができ無音になります。電源オプションの設定でCPU以外の設定は最大にしておかないとコイル鳴きが聞こえます。
神経質な方はどうぞ買ってください。最高のスペックと最高の静寂が手に入ります。
私が今まで買ったノートパソコンで最強最悪はこれです。コイツ、アイドル状態なんだぜ・・・
グリス塗替える前のVAIO😱アイドル時でもファン全開でかなりの騒音🤯 #VAIO #静音 #騒音 #ノートPC pic.twitter.com/v4ONHAWUFY
— popupmlv@相互フォロー (@popupmlv24) 2018年10月15日